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脱炭素コンサルとは|電力会社が手がけるGXコンサルの強みと選び方

脱炭素コンサルとは|電力会社が手がけるGXコンサルの強みと選び方

2026/4/23

記事

はじめに

脱炭素コンサルの導入を検討しているが、どの会社を選べばよいか判断できない——。こうした悩みを抱える経営企画・サステナビリティ担当者は多いと感じます。Scope2削減、RE100対応、取引先からのグリーン調達要請と課題は山積みだが、いざコンサルを選ぶ切り口がわからない。本記事では、脱炭素コンサルの役割と支援内容を整理したうえで、「コンサルティングと電力調達を一気通貫で提供できるか」という視点から、電力会社系GXコンサルならではの強みを解説します。

藤村 友太

株式会社JERA Cross 執行役員CSO兼CCO

京都大学文学部卒(2011)、London School of Economics経済学修士(2019)。JR東海にて高速鉄道システムの海外輸出及び人事業務に従事した後、A.T.カーニーに参画。エネルギープラクティスのマネージャーとして発電事業者、新電力、総合商社、ファンド等に対し、戦略立案、中長期市場環境予測、ビジネスDD等の支援を行う。

脱炭素コンサルとは何か

定義と役割

脱炭素コンサルとは、企業が排出する温室効果ガス(GHG)の削減目標を設定し、その達成に向けた戦略立案・実行支援を行う専門サービスを指します。具体的には、GHG排出量の現状把握(Scope1/2/3の算定)、削減ロードマップの策定、再生可能エネルギーの調達支援、制度対応(RE100・SBTi・TCFD等)、ESG情報開示支援、脱炭素に係る新規事業参入など、幅広い業務を担う。

2050年カーボンニュートラルの実現に向け、日本政府はGX推進法や省エネ法の改正を通じて企業への脱炭素対応を促進している(出典:経済産業省、GX推進法関連資料)。さらに、グローバルサプライチェーンを通じた取引先・投資家からの再エネ化圧力が高まっており、自社単独での対応には限界があると感じる企業が増えている。こうした背景から、専門的な知見を持つ脱炭素コンサルへの需要が高まっています。

▶ JERA CrossのGXコンサルティングサービス詳細

脱炭素コンサルが対応する主な課題

課題カテゴリ

具体的な内容

対応するコンサル支援

排出量の把握

Scope1/2/3の算定・可視化

GHGインベントリ構築・算定ツール導入

目標・戦略策定

SBTi認定、RE100加盟、脱炭素ロードマップ

シナリオ分析・施策優先順位の設計

電力の脱炭素化

再エネ電力調達や環境価値活用(PPA、非化石証書等)

電力調達戦略・PPA契約支援

制度・情報開示対応

TCFD・ISSB・GX推進法への対応

開示フレームワーク整備・レポート作成支援

ビジネスモデル変革

GXを競争力・新規事業へ転換

事業変革コンサル・共創型プロジェクト設計

一般コンサルと電力会社系GXコンサルの違い

「戦略策定止まり」のリスク

多くの脱炭素コンサルは、ロードマップや目標の策定に強みを持つ。しかし、「戦略は完成したが、どうやって再エネ電力を調達するのか」「PPAの事業者選定から先が進まない」という状況に陥るケースもある戦略フェーズと実行フェーズで異なるコンサルや事業者を使うと、要件の齟齬や情報の引き継ぎロスが発生しやすいうえ、戦略が実際の市況を十分反映できておらず、実行可能性が担保されていないこともある。

この課題を解決するのが、コンサルティングと電力調達・供給を一体で提供できる電力会社系のGXコンサルです。脱炭素の戦略を描いた人間が、そのままエネルギーの調達・供給まで担うため、戦略と実行の一貫性を保てます。

電力会社系GXコンサルの4つの強み

① エネルギー実行力:自社グループが保有・開発する再エネ電源(太陽光・風力等)等を活用した電力供給が可能。再エネ調達のための「事業者探し」というステップの省略が可能です。

② 一気通貫の伴走:脱炭素ロードマップの策定から、PPA・24/7 CFE(カーボンフリー電力)の供給まで、同一のパートナーが継続して支援する。担当替えによる情報ロスが生じにくい。

③ 電力市場の専門知識:JEPX(電力取引所)の動向、容量市場、需給調整市場や各電源のコスト相場など、電力業界固有の制度・市場知識をコンサルに反映できる。一般コンサルにとっては、対応に専門的知見が求められる領域である。

④ 対話型・共創型のアプローチ:「答えを押し付ける」コンサルではなく、顧客と対話しながら脱炭素の意義・目標・施策を共に設計するアプローチをとる。経営層が納得する形でGXを推進できる。

コンサルタイプ別 比較表

比較軸

一般コンサル

業界特化コンサル

電力会社系GXコンサル

戦略策定

対応

限定的

対応

電力調達・供給

外部連携

対応

対応

一気通貫の伴走

限定的

限定的

対応

電力市場・制度知識

限定的

限定的

対応

24/7 CFE対応

限定的

限定的

対応

※一般的なサービス類型をもとに整理したイメージ

JERA Crossが提供するGXコンサルの全体像

2本柱のサービス構造:GTS × GEM

JERA Crossは、日本最大級の発電事業者であるJERAの100%子会社として2024年6月に設立されたGXスタートアップです。マッキンゼーとの協力のもと、戦略コンサルタント・エネルギー専門家・デジタル実務家が連携し、企業のGXを「コストから価値へ」転換する支援を提供しています。

サービスは2本の柱で構成されている。

GTS(Green Transformation Service):脱炭素ロードマップの策定、制度対応(RE100・SBTi・TCFD等)、GXを起点としたビジネスモデル共創など、企業の「戦略的課題」を解決するコンサルティング。

GEM(Green Energy Management):24/7カーボンフリー電力(CFE)供給、コーポレートPPA、再エネアグリゲーション、蓄電池運用代行など、「技術的課題」を解決する脱炭素電力供給事業。

GTS×GEMをワンストップで提供できる点が、JERA Crossの最大の差別化ポイントです。

▶ JERA CrossのGXサービス

JERA Crossの導入事例

ヤマトグループ:物流GXの新会社設立を共創

ヤマトホールディングスは2025年1月、再生可能エネルギーの調達・供給を担う新会社「ヤマトエナジーマネジメント株式会社」を設立した(出典:JERA プレスリリース 2025年1月)。JERA CrossはGXコンサルティング・エネルギー運用・デジタルテクノロジーの3領域で伴走し、JERAグループとの協議開始から約1年という短期間での新会社設立を支援。ヤマトエナジーはJERA Crossが運営するバランシンググループに参加し、効率的な需給運用を実現している。

▶ ヤマトグループ×JERA Cross事例紹介(DISCOVER JERA)

東京メトロ様:鉄道インフラのゼロエミッション化

東京地下鉄株式会社は2024年11月、JERA Crossとゼロエミッション化に向けた太陽光バーチャルPPAを締結した(出典:JERA プレスリリース 2024年11月)。大規模交通インフラが抱える電力の脱炭素化を、PPA契約という実行手段で具体化した事例です。

コシダカ(カラオケまねきねこ)様:東北22店舗のPPA導入

コシダカホールディングスが運営するカラオケまねきねこの東北エリア22店舗に、オフサイト型コーポレートPPAを導入した。多拠点展開の小売・サービス業において、一括での再エネ化を実現した事例です。

詳細はこちらのプレスリリースをご覧ください

アインホールディングス様:薬局チェーンへの関西エリアPPA

調剤薬局チェーンを展開するアインホールディングスの関西エリアへ、オフサイト型コーポレートPPAによる電力供給を開始しました。(出典:JERA プレスリリース 2024年11月)

良品計画様:太陽光発電所の共同開発を検討

良品計画とJERAは、CO2排出量削減に向けた太陽光発電所の共同開発について基本合意書を締結した(出典:JERA プレスリリース 2025年1月)。JERA Crossが太陽光発電所で発電した電力の環境価値を良品計画に提供することを検討しており、需要家と発電事業者の協働モデルとして注目されています。

ケーススタディ:良品計画×JERA×JERA Cross

脱炭素コンサルの選び方:5つのチェックポイント

チェックポイント一覧

チェック項目

確認すべき内容

なぜ重要か

①一気通貫の実行力

戦略策定→電力調達→供給まで自社で対応できるか

ベンダー分断によるコスト増・情報ロスを防ぐ

②電力・エネルギーの専門知識

PPA・24/7 CFE・Hourly Matchingへの対応実績

電力調達の複雑な制度・市場への対応力が違う

③導入事例の業種・規模

自社に近い業種・拠点数・企業規模の事例があるか

同様の課題を解決した実績の有無が成功率に影響

④共創・伴走スタンス

提案型か対話型か。経営層を巻き込む支援ができるか

GXは中期的なプロジェクト。関係性の質が結果を左右する

⑤制度対応の最新知識

GX推進法・省エネ法・ISSB基準の最新動向を把握しているか

制度は頻繁に改定。最新情報に基づいた戦略が必要

脱炭素コンサル導入の流れ

標準的な4ステップ

ステップ1|現状把握・課題整理:Scope1/2/3の算定、脱炭素目標の設定状況、電力調達の現状を整理する。

ステップ2|脱炭素ロードマップの策定:短期・中期・長期の削減施策を優先順位をつけて設計。費用対効果のシミュレーションも実施。

ステップ3|実行フェーズ(電力調達・再エネ導入):PPA・24/7 CFE・自己託送等の手段を活用し、実際の電力を脱炭素化する。制度対応(RE100認定申請等)も並行して進める。

ステップ4|成果測定・情報開示:削減効果のモニタリング、TCFDやISSB基準に基づくサステナビリティ開示のサポートを行う。

よくある質問(FAQ)

Q1. 脱炭素コンサルの費用相場は?

支援範囲や企業規模によって大きく異なり、多くのコンサル会社では個別見積もりとなっています。一般的には、ワークショップ型の簡易支援で数十万円~程度、フルコンサルティングでは数百万円以上となる場合があります。JERA Crossの場合も個別設計となるため、まずはお気軽にお問い合わせください。

Q2. 中堅企業でも対応してもらえるか?

可能です。JERA Crossは多拠点展開の小売・サービス業や物流企業など、業種・規模を問わず対応しています。脱炭素の目標・課題・スピードに合わせてテーラーメイドで設計するため、まずはご相談下さい。

Q3. RE100や24/7 CFEへの対応は?

JERA CrossはHourly Matching(1時間単位でCO2フリー電力の由来を追跡・証明する仕組み)に対応した24/7 CFEの供給が可能です。RE100の要件を満たす電力調達から、さらに厳格な時間帯一致型のCFE対応まで、お客様の要件に応じて対応いたします。

Q4. Scope3の削減支援も受けられるか?

GTS(GXコンサルティング)の中で、Scope3の各カテゴリ(Cat.1:購入した製品・サービス、Cat.4:上流の輸送など)への対応戦略を含むロードマップ策定支援が可能です。詳細はお問い合わせください。

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本稿に記載の数値・分析・状況は公開情報に基づくものです。

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